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Z世代と未来のビューティーを考える「Next-generation Beauty Session」開催!

2020.02.21

fibonaの活動のひとつとして、S/PARKの施設やコンテンツを活用し、研究員とコンシューマーが直接コミュニケーションしながら商品やソリューションを開発していく「Co-Creation with Consumers」。

その「Co-Creation with Consumers」の活動の1つとして、資生堂グローバルイノベーションセンターでは未来のビューティーの在り方を考えることを目的に、これからを生きるZ世代のコンシューマーの女の子たちや、彼らのことをよく理解してビジネスを行っている企業を迎えながら活動を行ってきた。

※本プロジェクトについては、当プロジェクトの発案者である資生堂の旭啓之と、プロジェクト推進のために必要なコミュニケーションの場づくりをファシリテートするREDD inc.代表の望月重太朗さん、そして幅広い業界の企業・個人と事業コラボレーションを行うspodsプロジェクトの大月信彦さんの対談記事もぜひご覧ください。 
「旭啓之×望月重太朗×大月信彦 Z世代のコンシューマーと考える未来のビューティー」

半年間にわたって行われたこのプロジェクトには、資生堂グローバルイノベーションセンターから普段は化粧品の開発を行っている研究員や、基礎研究を行っている研究員などが参加。

「未来の盛りを考える」
「みんなが幸せになれるビューティーを考える」

という2つのテーマについてそれぞれ複数回のワークショップを行い、Z世代のコンシューマーと研究員が直接対話をしながらこれからのニーズの把握、仮説構築、アイディエーション、それらを作品として表現する活動、を一連のプログラムとして実施してきた。

今回の記事では、この半年間の活動で生まれた示唆を共有し、活動に参加したZ世代のコンシューマーを交えてさらに示唆を深める目的で開催されたS/PARKでのデモデイ「Next-generation Beauty Session」の様子をお届けする。

本プロジェクトの目的や活動のプロセス、アイデアや気づきを紹介する展示セッションと、実際にZ世代のコンシューマーと対話するトークセッションで構成された「Next-generation Beauty Session」。

前半のメインとして行われたのは、「みんなが幸せになれるビューティーを考える」ワークショップに参加したよしあき&ミチ姉弟と、ワークショップにも参加していた資生堂グローバルイノベーションセンターの櫛間研究員が登壇したトークセッション。

今回、よしあき&ミチ姉弟は、Z世代のコンシューマーに大きな影響を与えるトップインフルエンサー代表として本ワークショップへ参画。現代ティーンに支持されるトップインフルエンサーは、今なにを感じているのだろう、なにを幸せとして、どのように社会と繋がっているだろう。こうした疑問を掲げながらワークショップを行い、密な対話と共創を通じて二人の価値観に近づいた。

トークセッションでは、まず櫛間研究員から「お二人の普段の生活について是非知りたいです」という質問を投げかけると、「最近はアプリで部屋を借りて、そこに一泊して友達とワイワイしたりして遊んでいます」と、ミチさん。よしあきさんは「仕事が続いた後に休みがあったら、もったいないとは思わずに思い切り寝ます。それでしっかり休んだら、体育館で球技をして遊んだりしています」と、自身のSNSを紹介しながら普段どのように遊び、休日を過ごすかについて教えてくれた。

次に、二人が参加した「みんなが幸せになれるビューティーについて考える」のワークショップの中で挙がった「ご褒美」というキーワードにまつわる話に。「写真を撮らない日をつくっています。『今日は写真を一切撮らないようにしよう』と決めて遊ぶと、仕事のことなどを忘れて思い切り遊べるんです」とよしあきさん。

一方でミチさんは「私にとってのご褒美は、大好きな映画館に行くこと。映画館に行くことが目的なので、それで面白い映画に出会えることも。例えば邦画のラブストーリーを進んで観に行くことって少ないんですが、映画館に行ったらたまたま上映中で、観たら面白かったなんてことも。そうやって初めから決めつけずにいろんなものに触れ合える場を持つこと自体、自分へのご褒美なのかなと思います」と語った。

質疑応答の時間では、「ビューティーに関する情報は日頃どこで集めますか?」、「こんな製品をつくって欲しいなどのお願いがあれば教えてください」などの質問が飛び出した。「5年、10年先の未来に『こうなっていたらいいな』と思うことがあれば教えてください」という質問に対しては、「私は『安定』が好きなんです。一日の予定が遊びだけだと不安になってしまうので、『お仕事をしてから友達と遊ぶ』のが理想的な一日の過ごし方。そのくらい『安定』を求めている(笑)。ですから、お肌もずっと安定する日が来たらいいなと思います」とミチさん。

よしあきさんは、「僕は客室乗務員になることが夢で、空の上って乾燥するじゃないですか。保湿が大事だと思うんです。だから乳液が欠かせなくなると思うんですが、化粧品ってつけるときに手が汚れるのが面倒くさい……。なので、スプレータイプの乳液があったらいいですね。それか、通過するだけで瞬時に顔が保湿される空気状乳液のようなものがあったら、簡単に保湿ができてもっと肌が綺麗になるのかな……」と美意識の高い想像を膨らませ、場を沸かせていた。

こうしてよしあき&ミチ姉弟とのトークセッションが終了。

このトークセッションの前後には、今回の半年間の活動でコラボレーションしたフリュー株式会社からのプレゼンテーションが行われたり、よしあき&ミチ姉弟が所属する株式会社TWIN PLANETの皆さんが、会場で研究員と展示を見ながら共に語ったりする場面があったりと、「Next-generation Beauty Session」は常にコラボレーションの輪が広がる場となっていた。

そして後半は、「未来の盛りを考える」をテーマにした一連のワークショップに参加した4チーム(各チーム、Z世代コンシューマーと研究員の混成チーム)が考えたアイデアの発表が行われた。

こちらのワークショップでは、90年代後半から00年代生まれのZ世代コンシューマーと研究員がチームを組み、Z世代の「盛る」「盛れている」という感覚にアプローチしながら未来の盛りの新たな体験を考え、それを表現する活動を行なってきた。

ここでの司会を務めたのは、各チームのワークショップのファシリテーターも担当したsPods株式会社の藤枝慶さん。各チームまずは研究員から体験アイデアの概要説明があり、続いてZ世代の参加者から今回のワークショップを終えての感想を発表した。

Z世代の参加者たちは、「私たちの『こうなったらいいな』が、まるで本当のことのようになりました。こんな体験は初めてのことなので、驚きがすごい。そして嬉しいです」と、研究員たちとのコラボレーション体験に感激していた様子。発表された体験は、どれも夢に溢れながら実現の可能性を信じられるようなものばかり。また、Z世代の美の多様性や、デジタルネイティブ世代の発想ならではの自由さも感じられた。

発表には、聞き手としてよしあき&ミチ姉弟も参加。終始、同世代の参加者たちと研究員による発表を興味深げに聞いていた。最後に感想を尋ねると、「すごく現実的な気がします。そして今すぐに欲しいです!」「これ、僕すぐにでも体験したいです!」と盛り上がった。

こうして幕を閉じた「Next-generation Beauty Session」。これまでの半年間の活動で日頃触れ合う機会の少ない世代と一定の時間を隣り合わせに座って過ごし、同じテーマのもとにコミュニケーションをとる機会は、研究員にとってもZ世代にとっても、濃い体験となったのではないだろうか。またこうした取り組みを行っていくことによって、時代の流れを汲んだ、よりたくさんの人を幸せにする商品が世の中に増えていくことへの期待が高まる。今後、fibonaでどんなコンシューマーとのプロジェクトがスタートするのか、是非楽しみにしていて欲しい。

Project

Co-creation with consumers

「S/PARK Studio」などのS/PARKの施設やコンテンツを活用し、商品体験や使用後のフィードバックなどを研究員と生活者が直接コミュニケーションすることで、生活者視点の商品・ソリューションを開発します。

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