FEATURE: S/PARK Studio

意識を集中させ心を落ち着かせる「マインドフルネスヨガ」


S/PARK Studioでは2020年8月10日~15日の期間で、夏のアクティブビューティーセミナーを実施します。人数を絞り、感染症対策を実施したうえでお待ちしております。お申し込みはPeatixから。

「アクティブな美しさ」に着目し、ランニングとエクササイズのレッスンプログラムを展開するS/PARK Studio。「美」を専門として先進し続けてきた資生堂の研究所であるS/PARKならではの特性が詰め込まれたエクササイズ/ランニングスタジオだ。そこで展開されているプログラムのひとつである「マインドフルネスヨガ」のレッスン風景と、その内容をお届けする。

通常、金曜日の19:30から始まる本レッスン(コロナウイルスの影響により、2020年8月現在はお休み)は、呼吸に意識を向けることで心身の状態を整える「マインドフルネス」を取り入れている。前半は呼吸を意識しながら丁寧に体を動かし、全身の緊張をほぐしてから後半の瞑想の時間へと移っていくことで、リラックスした状態でゆっくりと瞑想し、自分と向き合うことで忙しく過ごした1週間のうちに溜まった疲れや雑念をリセットするのだ。

講師を担当するのは、瞑想やヨガのクラスを教えるインストラクターの齋藤りょう子さん。マインドフルネスとは、たった今起きていることに意識を集中させ、雑念を取り払い、心を落ち着かせること。最新の脳科学ではストレス軽減、集中力アップ、自律神経回復などといった効果が実証されており、アメリカではグーグル社をはじめとした企業のほか、政府機関の研修や学校教育でも取り入れられているという。

当クラスはそのマインドフルネスとヨガの動きを組合わせたもので、始めは軽い運動によって体をほぐすことで、瞑想に入りやすい状態をつくっていく。

まず行われたのは、「地に足をつける」という意味の「グラウンディング」動作。大地に根を張るよう自分の足でしっかりと立ち、安定させることを意識しながら数種類のポーズを繰り返し取っていく。体幹を意識して筋肉をしっかり使いながら行う事が大切だ。

重要なことは、「頑張りすぎず、怠けすぎず。前向きな気持ちで取り組むこと。隣の人の方が自分よりも体が柔らかいとか、上手いとか、他者に意識を向けることはやめましょう」と、斎藤さんがヨガにおける大切な心得を教えてくれる。自分が気持ち良いと感じる範囲内で全身をよくほぐし、伸ばすことでよりリラックスし、この後の瞑想の質が上がるそう。

「完璧でなくていい、足が曲がっていてもいいです。形にはこだわりすぎず、特に吐く息に集中して、自分のペースで行っていきましょう」。そう言う齋藤さんのかける声は、ヨガ初心者にとっても優しい。

いよいよ、自分自身の五感と向き合う瞑想に段階的に入っていく。忙しい日々を過ごしていると「何かしていないといけない」といったような強迫観念のようなものに駆られてしまいがちだが、瞑想の時間は、まずは何もせずに座ることから始まる。

斎藤さんの声に導かれながら、聴覚に始まり嗅覚、空気と触れ合う触感、そして呼吸と、感覚をひとつずつ研ぎ澄ませていき、意識を集中させていく。雑念から離れ、今ここにある自分の身体感覚に集中し、心を落ち着かせていくのだ。

数分間の瞑想の終わりを告げるのは、ティンシャーというベルの音。元々はチベット仏教の高僧・尼僧が儀式や浄化などで使う法具のひとつだったが、現在ではヨガ、ヒーリング、マインドフルネス瞑想など、リラックスや癒しのためのツールとして広く使われているそう。レッスンの中では、意識を戻すのに1回、その後行う「シャバーサナ」の終わりに3回と、計4回このベルが鳴る。

レッスンの最後に行う「シャバーサナ」とは、サンスクリット語で「屍(しかばね)」を意味する「シャバ」と、ポーズを意味する「アーサナ」を組み合わせた言葉。魂が抜けた屍のように、体を動かさずに無の状態をつくり、心と体をリラックスさせる時間だ。希望者にはブランケットが用意され、参加者は仰向けで目を閉じていく。

「多忙を極める現代人にとって、普段の生活の中では処理すべき情報量は増え、なかなか心が休まる時間を持てないかもしれません。だからこそ、いつもストレスを感じていて、不安になったりイライラしたりする、考えがまとまらない……。そんな時には、マインドフルネスを取り入れてみることをおすすめしています」と、齋藤さん。 

ストレスの軽減や仕事の効率化に繋がるという研究結果も報告されているマインドフルネスで意識を集中させ、ゆったりと心を落ち着かせる事。それは、今の時代を少しでも丁寧に、上手く生きるコツなのかもしれない。