Interview

美しさへの好奇心が刺激される S/PARK Museum とは?

POSTED on 2018.12.19

横浜・みなとみらいにてグランドオープンを予定している資生堂グローバルイノベーションセンター:呼称「S/PARK(エスパーク)」(以下、S/PARK)の2階に入る「S/PARK Museum」は、新しい体験型ミュージアムです。
今回は企画当初から関わる、資生堂 社会価値創造本部 石田絵里さん、佐藤朝美さん、またパートナーである乃村工藝社 藤井香与子さんの3名にお話を伺いました。

ー左から藤井さん(乃村工藝社)、石田さん(資生堂)、佐藤さん(資生堂)

体験を通じて、「美への問い」に気づき、感じる新しいミュージアム

— まずはじめに、S/PARK Museumの特徴を教えてください。

石田:S/PARK Museumでは、資生堂が化粧品という領域に留まらず、生活や文化などの幅広い領域におけるこれからの『美』を考える会社である、ということをお客さまに感じていただきたいと思っています。
研究所の中にあるミュージアムという特徴から、特にサイエンスや技術、製品にフォーカスして、資生堂の強みを伝えられるように企画しています。

佐藤:資生堂は1992年に創業120周年の記念事業として、資生堂企業資料館を静岡県掛川市に開設しました。そちらでは、資生堂の歴史や資料を年代順に展示しているのに対し、S/PARK Museumでは“紹介する視点”を変えたことも特徴です。資料をただ見て回るだけではなく、それぞれの展示でインタラクティブな体験をすることで、感じてもらう仕組みを大切にしています。

藤井:常に“美”について問い続ける資生堂らしさを考え、『美への問い』という展示を巡るためのコンセプトから考えました。
もちろん資生堂の技術を伝えることを大切にはしているのですが、お客さまが展示を見た時に、問いから生まれる何かを自分ゴトにして持ち帰って欲しいと思っています。

— 面白いコンセプトですね。『美への問い』とは具体的にどのようなものですか?

藤井:例えば、「美しく生きるためにどう行動したらいいんだろう」とか、「そもそも美しさってなんだろう」というのも美の問いだと思っています。誰しもの心の中に内在している美しさへの好奇心を目覚めさせて、刺激をする。そうすることによって、美しさの表現自体が広がったり、美しさをまとう人になれるように、ミュージアムの空間づくりも意識しました。

— S/PARK Museumには、どんな方に来ていただきたいですか?

佐藤:もちろん幅広い方々にご来場いただきたいですが、特にこれから化粧行為が始まるお子さまとその親御さまにお越しいただき、正しい化粧情報を知っていただく場として、また美しさを考える入り口になればいいなと思っています。

資生堂の過去、現在、未来。5つのゾーンの見所

— 「S/PARK Museum」には大きく分けて5つのゾーンに分かれているそうですね。それぞれのゾーンの特徴を教えてください。

1. Science & Art Zone

藤井:資生堂といえば化粧品が思い浮かぶと思いますので、まずは化粧品について知っていただくゾーンです。
このコーナーでは、化粧品ってワクワクするものでときめきを感じるものだということを、特に資生堂の看板商品オイデルミンを通じて感じていただこうと思っております。これから化粧をしたいと思っている方に、化粧品を選ぶ正しい視点を学ぶことができれば、よい化粧品との出会いができると考えております。

そのほかにも資生堂歴代のパッケージデザイン展示や、化粧品に使われている技術が「私たちのかわいいにつながっている」ということを知れば、理科や科学に興味を持ってもらえるかなぁと考えながら作った展示を予定しています。

2. Life of Beauty Zone

藤井:資生堂は化粧品で見た目を美しくすることを提案してきただけでなく、企業文化誌『花椿』での文化発信や、ライフクオリティー事業など、美しく生きることにつながる活動(コト事業)も行っています。このゾーンではその活動を「美のセンスを磨くには?」など、幅広い世代の方にも伝わりやすいよう工夫して展示しています。

ここでは「美への問い」に対する答えを探すために、様々なトライの方法があることを提案してきます。たとえば美のセンスを磨くために、資生堂ギャラリーで美しいモノをみる。すると、美の視点が増え、美しさを身につけることができます。女の子が、美への問いを身につけていく姿を自分と重ねることで、毎日の生活の中で「美しく生きる」ことにつながる視点が広がればと思っています。

3. Beauty Innovation Zone

石田:このエリアは一般の来館者の方も観覧しますが、ビジネスでいらしたお客さまの打ち合わせ前の待合スペースとしても使われることも想定しています。
資生堂の最新の知見や今まさに開発しているモノのプロトタイプなどを紹介し、新しいビジネスへと結びつくきっかけになれればと思っています。

4. Future Zone

石田:ワークショップやイベント、実験的な展示も展開できるフリースペースとして位置づけられています。開放的な空間で天井も高く、賑わいを生むスペースとして自由に企画できる場所です。
Future Zoneという名の通り、未来的なモノを感じさせるようなコンテンツや、未来の美を追求している資生堂の姿が伝わるようなコンテンツを展開していく予定です。
夏休みの時は小・中学生の自由研究ができるようなワークショップも検討しているので、楽しみにしていてください。

5. Museum Shop

石田:Shopのグッズ案としては、「かわいい」、「使いたい」と思っていただけるようなステーショナリー等を検討しています。

佐藤:研究所ならではという事で、フラスコなど理科の実験道具のようなものをイメージしたグッズ案など色々と検討中です。ぜひ、お楽しみに!

研究員の熱い気持ちを伝える場所にしたい

— S/PARKだからこそできた新しい企画などがあれば教えてください。

藤井:とにかく熱い気持ちを持った資生堂の研究員たちとのコラボレーションが魅力です。
例えばスキンケアであれば、長年乳化の研究を専門でやっている方などのお話を聞くのはすごく楽しくて。その想いや技術を一般の方にどのように伝えればわかりやすく楽しい体験になるとか、研究員と一緒に考えることができ、とても刺激になりました。よりサイエンス感のある展示になっていると思います。

S/PARK Museumができることで、今まで研究員たちが誠意を持って取り組んできたことをお客さまへあらためて発信できるのは、あまりない機会ということですごく嬉しく感じてくれているようです。

佐藤:お客さまに是非この熱い想いを体験いただきたいです!