FEATURE: S/PARK Cafe
S/PARK Cafe x teplo premium restaurantができるまで【LOAD&ROAD河野辺和典さん×ソムリエ 塚越慎之介さん×S/PARK Cafe 浅野雄哉】
“野菜中心”で体にも心にも美味しい「ベジセントリック」をテーマに、「資生堂パーラー」で経験を積んだシェフが手がけるメニューをお楽しみいただけるS/PARK Cafe。今回特別企画として、料理と共にペアリングされたお茶を楽しむコラボレストランが一夜限りで登場する。タッグを組むのは、「テクノロジーでお茶をデザインする」ことをコンセプトとするブランドの「teplo」。当イベントづくりの背景とその内容を、主宰者であるLOAD&ROAD 代表取締役CEOの河野辺和典さん、お茶のペアリングを担当するソムリエの塚越慎之介さん、そしてS/PARK Cafeのシェフ浅野雄哉に聞く。
「お茶をペアリングする専門のレストランとして、1 日限定でオープンします」と説明するのは、当イベントの“主役”であるスマートティーポット「teploティーポット」の開発を行うスタートアップ企業、LOAD&ROAD 代表取締役CEOの河野辺和典さん。毎回異なるシェフやレストランとコラボレーションし、「teplo」の世界観を伝える1日限定のレストラン「teplo premium restaurant」を開催している。今回S/PARK Cafeで行われるものがその第2回目となり、ソムリエの塚越慎之介さんとS/PARK Cafeのシェフ浅野雄哉による、西洋料理のコースとお茶のペアリングが提供される。
S/PARK Cafeで試食会が行われたこの日。色とりどりの料理と共に、塚越さんが用意した種類様々なお茶が並べられた。
「1品目のお料理には、スパークリングのお茶を合わせてお出しする予定です。こちらは萎凋(いちょう)のお茶で、緑茶ですが少しウーロン茶のような発酵茶のキャラクターを持っています」と塚越さんが説明。今回の「teplo premium restaurant」は、「teplo」を使用して提供される6種類のお茶と共に6品の料理を楽しめるメニュー構成となっている。
塚越さんに「teplo」を使用したドリンク提供について聞くと、「味わいレシピの再現率がすごく高いです。同じ美味しさがブレずに再現できるのは、すごくいいです」とのこと。「さらに、脈拍を読み取ってくれるなどして、その人だったり、その時々に合わせて新しい味わいの表現をしてくれるというのは、すごく未来がありますよね」と、教えてくれた。
塚越さんと言えば、以前S/PARKを拠点とする資生堂のオープンイノベーションプロジェクト「fibona」のトークイベントで、味や香りのマリアージュについてのレクチャーをしてくれたことも記憶に新しい。
塚越さんにお話しいただいたイベントの記事はこちら:
「マリアージュを通じて五感の体験価値を探る「Around Beauty Meetup #4」開催」
https://spark.shiseido.co.jpfibona/activity/553
料理とのペアリング方法について尋ねると、「まずは今回のレストランで使用したいお茶を浅野さんに飲んでもらったのですが、浅野さんの味覚がすごくて驚きました(笑)。試飲してすぐに『このお茶に合わせる料理はこういう感じ』という風に大体のイメージが決まっていったので、僕はそこからさらに『調理法はどうなのか』『食材はどんなものなのか』というのをお聞きしていって、お茶の抽出方法を試したり、茶葉をブレンドしたりして味わいを調整していっています」とのこと。
ペアリングにおいて重要なのは、「料理とドリンクの『なにが合っているのか』というのを説明できること」なのだそう。
「例えばスパークリングの緑茶とお出ししたマグロの下には、カラスミと掛け合わせた大根が入っていたかと思うのですが、この大根に少しシャキシャキとした食感があります。泡のシュワシュワ感というのは、このシャキシャキ感と相性がいい。それからマグロには藁を焦がした香りをつけていて、そういった要素や醤油のフレーバーというのもまた、シュワシュワ感と相性がいいんです。そうやって『合っている要素』を明確に説明できると、ペアリングはすごく強くなります」
一方、料理については「最初に感じた香りって、鼻にきて、喉にきて、最後舌にくるんです。なので一緒に飲んでもらうお茶の香りをどう活かして、そしていかに料理も立たせられるかという点にこだわりました」と、浅野が説明。
「ソムリエの方と直接『どうやって合わせていこうか』なんて話し合いを重ねながらコースを考えるというのは初めてのこと。今回は先に合わせるお茶がteploさんのセレクトである程度決まっていたので、ある意味“制限”もあり、その中でより美味しくしていくということを考えるのは、職人としてすごく楽しかったです」
S/PARK Cafeらしさという点では、「化学調味料は使っていません。既製品もほぼ使っておらず、どれもキッチンで作っているものばかり。例えばこの牛タンのソースも、牛タンを煮込んだそのブイヨンで作るなどしています。なるべく無駄のないように、それから野菜を多めに、体に優しく作っています」と語った。
河野辺さんにもこだわりを聞くと、「料理に関しては全て浅野さんにお任せしました。お茶については、緑茶に始まり玉露から紅茶まで……元々、『これと西洋料理を合わせたらどうなるんだろうな』と興味を持っていたお茶を僕からも提案させてもらって。それで今日、試食をしてみて驚き! 美味しかったのはもちろんですし、『このお茶を使いたい』とお伝えしたところに合わせて作っていただいた料理が、ものすごく合っていて感動しました」とにこやかに語った。
この「teplo premium restaurant」を開始したきっかけについては、「どういう風にお茶の魅力を伝えていけば良いのか、色々と試行錯誤してきたのですが、やっぱり一番は『お茶を飲むことを楽しんでもらうこと』だと思ったんです」と、河野辺さん。
そんな河野辺さんとS/PARKとの出会いもまた、「fibona」を通じてだった。
「僕が日本でteploのコンセプトを発表して間もない頃に、fibonaのイベントに登壇させていただいたんです。なので、実は1年前くらいからずっとゆるくつながっていて。fibonaの中で活躍しているみなさんのことを見ながら『僕らも頑張らなきゃな』と思いつつ、この1年間開発を続けていたので、こうしてローンチのタイミングで一緒にイベントをやれるのは本当に嬉しいです」
河野辺さんにお話しいただいたイベントの記事はこちら:
「プロとプロじゃないと成功しない。資生堂fibonaイベントで語られた、オープンイノベーション成功の秘訣」
https://spark.shiseido.co.jpfibona/activity/425
「いろんな飲み方があるし、いろんな特徴を持ったお茶がある」と河野辺さんが語るように、すごく身近にありながらも、まだまだ奥深い魅力を秘めている「お茶」。
「1日でこれだけの種類を飲める機会って、まだあまりないと思います。『お茶×西洋料理』のコースというのも新たな試みなので、そういう新しいお茶の楽しみ方というのもぜひ、体験してもらえたら嬉しいです!」
新しいお茶の楽しみ方と出会いに、また、“一夜限り”の非日常的な空間を体験しに、「teplo premium restaurant」に訪れてみては。このスペシャルな開催を、ぜひお楽しみに!
About teplo ティーポット
スマートフォンアプリと連携してお茶を自動抽出するスマートティーポット。茶葉を最高の状態で楽しむために、茶葉量、水量、抽出時間、抽出温度といった複雑な数値制御をteploティーポットが自動で行うことにより、茶葉についての知識のない方でも、おうちで気軽に本格的な味のお茶を楽しむことが可能。また、古来よりお茶のプロが行ってきた、飲み手の仕草や表情、味の好みに応じて抽出条件を調整し、その時の飲み手の状態に応じた一番美味しい味と香りでお茶を淹れるという職人技をテクノロジーで再現。世界初の「パーソナライズ抽出機能」を搭載し、内蔵する6つのセンサーで飲み手の体調や気分を解析し、最適な一杯を抽出する。
teplo premium restaurant vol.2 S/PARK Cafe
【開催日程】2020年10月25日(日)17:00〜19:00 / 20:00~22:00 (二部制・要事前予約)
【開催場所】S/PARK Cafe(神奈川県横浜市西区高島一丁目2番11号)
【価格】6品コース(ティーペアリング、サービス料込)12,000円(税抜)
【公式サイト】https://teplorestaurant.com/vol-2/