FEATURE: S/PARK Cafe

S/PARK Cafeこだわりの日替わりスイーツについて【パティシエ木村美波インタビュー】

フレッシュないちごが乗ったショートケーキに、ブルーチーズを効かせた、少し大人なチーズケーキ。それから焼き立てのクッキーに、手作りアイスを盛ったデザートプレート……そんな色とりどりのスイーツが日々、登場するS/PARK Cafe。その日一番美味しい、新鮮な食材を使用して作られるため、なにがあるかは店内のショーケースを見るまでのお楽しみ。店内で毎日手作りされるスイーツへのこだわりについて、S/PARK Cafeパティシエの木村美波に聞く。

一般のお客さまはもちろんのこと、資生堂の研究所であるS/PARKという場所柄、毎日出勤する社員にも飽きずに楽しんでもらいたい。そんな想いもあって、毎日できるだけ違うスイーツを提供していると言うパティシエの木村美波。

「どんな時でも、誰とでも、ホッと一息つきに来ていただきたいと思い、メニュー豊富にご用意しています。気軽に楽しめるケーキや焼き菓子、それから店内でないとなかなか食べられないような、ちょっと豪華な「皿盛りスイーツ」も。『今日はなにがあるかな?』と楽しみにしながら、来ていただけたら嬉しいです」

取材当日のメニューの一部。左から、風味豊かな紅茶のガナッシュとバタークリームが層になったケーキの「アールグレイ」、あんこテリーヌ風羊羹とセットで楽しむ「抹茶のマカロンとパルフェ・グラッセ」

S/PARK Cafeのスイーツのこだわりについて聞くと、「身体に優しい、自然な食材をたくさん使って作っているということです。食事のメニュー同様に白糖ではなくきび糖を使用し、着色料は使わずフルーツや野菜の色で着色しています」と木村。また、自然素材だけで作られているからこそ作り置きはせず、出来立てのものを提供できるよう心がけているのだそう。

加えて、幼少期から母親が作るスイーツをよく食べていたと言う木村は、「焼き立ての手作りクッキーやパウンドケーキの美味しさをよく知っているので、そういう美味しさと安心感を大切にしたいと思います」と笑顔で語る。

日々異なるレシピを考案するためのインスピレーションについて聞くと、「休日は他店のケーキを食べに行くことが多いです。そこで美味しかった食材の組み合わせを記憶して帰ってきては、自分で再現してみることの繰り返し」とのこと。盛り付けや色の組み合わせ方については、さまざまな本から学ぶことも多い。

「情報のストックをたくさん持っているほど、自分のレシピの幅が広がるはず。そう思い、毎日作ったスイーツは必ずメモや写真に残しておき、自分の引き出しをどんどん増やしていくという作業を意識してやっています」

S/PARK2周年記念メニューとして登場した、3種のおすすめスイーツを独り占めできる「洋のプレート」。

学生時代に留学していた海外での経験も、大切なインスピレーション源となっている。
「フランスのパティスリーで働いていた際に洋スパイスの香りについて学び、好きになりました。例えば生地にシナモンやカルダモンを入れて焼くと、すごくいい香りになるんです!」

ちょっとクセになるような味を取り入れるのも、木村の得意技。「独特な香りのあるブルーチーズを使ったチーズケーキはとっても好評でした。基本のレシピに忠実でありつつも、ほんのり個性を出せるようアレンジを加えています」

木村がもうひとつ得意とするのが、アシェット・デ・セールと呼ばれる「皿盛りデザート」。
「温かい状態でお召し上がりいただくフォンダン・ショコラや、自家製アイスクリームを使ったデザートなど、店内でしか味わえないメニューもたくさん展開していきたいと思っています」

この日のアシェット・デ・セールは「抹茶のマカロン」。抹茶のマカロンにサンドされた、卵黄や生クリームなどを冷やし固めた滑らかな口溶けのパルフェ・グラッセは黒蜜入り。付け合わせの「あんこテリーヌ風 洋風羊羹」は柚子クリームと一緒にいただく一品で、リキュールを効かせた大人な味わいだ。

「スイーツを食べてお客さまに幸せになってもらえたら、私も幸せなんです!」と微笑む木村。
「現在は店内のみでのご提供ですが、よりたくさんの方にお届けできるよう、いずれはテイクアウトもしていただけるようにしたい」とのことなので、どうぞお楽しみに。

こうして今日もS/PARK Cafeのショーウィンドウに陳列される、魅惑的なスイーツの数々。気になったらぜひ一度、S/PARK Cafeに訪れてみてはいかが?